【妄想】巨人と大魔神はモラルもゴキブリも気にしない（Amazon整備済み品）

Amazon Renewed
超巨大ECサイトAmazonにおいて「Amazon Renewed」と銘打たれた商品は、「Amazonが認定した整備業者」によって再整備された再生品であり、Amazon自身が整備しているわけではない。
Amazonは、OSやOfficeなどのライセンスが正規であるかなど、法的な適正性については保証していない。品質や動作基準はあるが、再生工程を直接監査するわけではない。

Windows10とOffice2019の終了
Windows10とOffice2019は、2025年10月14日にサポートが終了する。以降、無償のセキュリティアップデートが無いため、企業としては使用を憚られる状況となる。

Officeライセンスの切売り
Officeライセンスには、組織用と個人用がある。組織用は、まとまった数のライセンスがあり、1ライセンス当たりの価格は、個人よりはるかに安価になる。これを切り売りすれば、Office入りPCが安く出来上がるというわけである。もちろんMicrosoftは、これを承認していない。

この組織用ライセンスは統括管理者が、すべてのライセンスを管理することができる。また、Microsoftが規約違反としてライセンスを全て停止することも有りうる。

さて先日（2025年10月3日）、Windows11のPCを物色してネットをさまよっていたところ、某有名ランキングサイトにたどり着いた。そのランキング1位の商品の仕様と価格に驚愕せざるを得なかった。

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デスクトップタワー型PC部門の１位：
　「Office2019入り再生PC」- 約40,000円
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※Office2019の通常価格は3万以上

Office2019のサポートがあと10日で切れるってことぐらい注記しておくべきと思ったが、まあ、いいだろう。セコイ業者など何処にでもいることだ。Officeライセンスもかなり怪しいが、これは買う前には判断できない。
（ただ、本体価格4万で、SSD2TB / メモリ16GBなら、Officeなんて入れられん）

というわけで、こんなPCがランキング1位であることには全く納得いかなかったが、まあ、これは仕方がない。ランキングサイトが恣意的なランキングを作って儲けようとするなんてことは良くあることだ。グレーだが自由な経済活動と言えるだろう。ちなみにいわゆる「ステマ」も黒と断定できるほどのものではない。

しかし、驚くべきことにこのランキングサイトでは、#AmazonRenewed 商品を「アマゾンにて整備済み」という使ってはいけない言い回しで宣伝していたのである。ステマ事件以来、グレーなマーケティング手法には慎重なはずのランキングサイトが、Amazonが完全否定しているはずの「Amazonが整備した」というニュアンスに限りなく近い表現を使っているのだ。もちろん上述のように、Amazon自身が整備をしているわけではない。

私は少し時間を使って事実関係を調べなおした後、このランキングを書いた記者が無知であっただけかもしれないと考え、以下3点をサイトに報告した。
・Office2019サポート期限は明記した方が良い
・Amazon Renewed商品の表現に問題がある
・ライセンスが正規かどうか確認すべきである

が、2日後の10/5夜になっても情報は変わっていなかった。
これは確信犯というやつか。

さて、問題を整理しよう。

Microsoftの問題
・Officeが高い。（いらんソフトが同梱されている。抱き合わせ販売だ。）
・ExcelとWordだけをセットで安く売ってくれ。（Adobeとつるんでんじゃねぇ）
・Officeの組織ライセンスが目的外で使われないように管理しろ。

整備・販売業者の問題
3万もするOfficeがインストールされているのに、そのPCを4万で売っている業者には実はあまり問題がない、というか買ってみない事には確かめようがない。Amazon整備品に関する表記も規約を守っているようだ。

Amazonの問題
①Amazon Renewedという名称。普通に「アマゾンが再生した」になる。
②「ブランド：Amazon Renewed」という表記。ただのカテゴリだろ！

※Amazonはギリギリな言い訳をしていて既に問題視されているが、とりあえず今は許されている。

ランキングサイトの問題
①Office2019サポート切れ間近の注記がない
②怪しいライセンスのOffice入りPCを1位にしている
③「アマゾンにて整備済み」とウソをついている
①②は、まぁ好きにすればと思うが

「アマゾンにて整備済み」は絶対に問題がある表現だ。
Amazon Renewedの言い訳ページには商品に問題があっても「Amazonが整備したとは言ってないからセーフ」と書いてある。

と、ここでふと、ランキングサイト側の言い訳が頭に浮かんだ。
業者とグルであることが前提の空想に過ぎないのだが、妙にハッキリと脳裏に刻まれたのだ。

「アマゾンとはAmazonとは無関係なのである」
A1.「南米アマゾンにて整備していることを確認済みだ！」
A2.「PC整備工場の名称だ！！」
A3.「いわゆる Aki-MAde-Zutto-Otosata-Nshi 方式で整備したということだ！」

あ、そゆこと？
結局、勝手なネーミングとか、苦しい言い訳とか、偉大なるEC界の巨人Amazon様のやり方を踏襲してるだけなの？

それと、なんで非正規ライセンスPC売りまくっていAmazon様に、PC界の大魔神Microsoft様はお怒りにならないの？というか、そもそも非正規ライセンスを停止するのって結構簡単そうだけど？

え、そゆこと？

虚構の壁に囲まれた閉鎖空間から独り広大なる外界へと調査の旅に飛び出したオレは、疲れ果ててAIの大樹の下で倒れこんだ。JOJOに薄れゆく意識の中で睡魔に抗いつつもオレは、結局のところ Amazon Renewed が諸悪の根源だったんだという気がしていた。・・はずだ。

あまねくプラットフォーム提供者は、己が構築した世界の中で唯一絶対の支配者であり、常に自らに有利なルールを作り出す。金さえ儲けられれば、モラルは眼中になく、責任のほとんどは利用者である販売業者に課す。これが利益至上主義の闇。統制経済への渇望、自由からの逃走。




ちゅんちゅん、ちゅんちゅん。
いかれたスズメどもの楽し気なさえずりが耳を撫でた。
こんなことは、全部オレの妄想でしかなかった、という夢を見て起きたつもりだったのだが、

眠れども眠れども未だ醒めざりぢっと手を見る